私自身もアップル、デルなどの複数のIT企業において、日本ではほとんど知られていない時期から業界内で注目されブランドを確立するまでのプロセスを経験し、関わりを持ちました。また、業績が悪化しながらも本来の「らしさ・・・」を取り戻すことで「リブランディング」に成功し、業績を回復する姿も内外から経験し、観察してきました。
コンピュータの世界では「いま現在、存在しない企業が3〜5年後には世界シェアNo.1になっている」といわれていましたが、寡占状態になってしまっている業界を除けば、同様のことは他の業界でも起こりうるでしょう。事実、コンピュータに関して言えば、過去15〜20年の間に、IBM、DEC、クレイ、サンマイクロシステムズ、アップルコンピュータ、コンパック、デルなどの複数のコンピュータメーカーが注目され、その流れは2〜3年単位でめまぐるしく変化し続けてきました。また、その変化の過程で事業領域を拡大した企業もあり、アップルコンピュータ社はミュージックプレイヤー(iPod)と音楽ダウンロード販売(iTunes store)の成功により社名をアップルへと変更しました。
これはインターネットのない時代、そして黎明期から現在に至るまでのコンピュータ(ハードウエア)の世界の状況を振り返ってみたに過ぎません。この間、マイクロソフトやネットスケープ社をはじめ、さまざまなソフトウエア企業、ネットワーク機器の事業者の買収を繰り返して成長したシスコシステムズ、ISP事業者、NTTやKDDI、USENといった通信事業者、ヤフーやグーグル、楽天やライブドアといったポータル事業者、MIXIなどさまざまな企業が数年で成長し、通信とインターネットの成長・変貌を加速させてきました。
そして、通信と放送が融合しようとしている現在、通信販売の業界では、モバイルインターネットとリアルプロモーションを武器としたゼイヴェル(ガールズウォーカー)が注目されています。書籍販売においてamazon.co.jpの影響力は大きく、わざわざ取上げられる事もなくなってきました。さまざまな業界でインターネットの存在は当たり前のことになっています。
これはわずか過去10数年の間に起こった現実です。
今やあらゆる業界のあらゆる企業において、仮に市場が寡占状態であったにせよ、技術革新や類似業界からの参入で業界地図が大きく塗り替えられてしまう脅威に常にさらされていると言えます。
昨今、インターネット(PC&モバイル)の影響力が増す中、Web2.0モデルの台頭によって消費者の影響力は増大し、インターネットの果たす役割も劇的に変化しはじめています。そして変化のスピードはさらに増しつつあると言えます。
業界による差はあるにしても、現在は無名である企業や事業・商品・アーティストの中に、将来(2〜3年後、あるいは5〜10年後)の世界的に認められる有名ブランドの候補が隠れていることは誰もが否定できない事実です。
デジタル・ブランディング・プラットフォームによるイノベーションをキーワードとして「無限の可能性を持つブランド」の成長と成功に貢献したい。そのような想いから私たちは創業しました。そして、私たち自身も無名ブランドから世界的に認められるブランドへと進化し、成長していきたいと考えています。
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